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語録 39

 神の恩寵によって高められる時には、いつもまちがいなく、人間による屈辱か侮辱がそれに先立つ。このことは、全く確かな前兆である。われわれは自分の持っている価値が、人間の善意か悪意かによって与えられるものではなくて、神の摂理によって授けられものだということを、はっきり悟り、これに従って行動すべきである。だから、そのように神によって高められることは、われわれを謙遜にするが、傲慢にはしない。また、そのような侮辱はかえってわれわれの心を堅固にし、確信を強めるものである。世の常の成りゆきとは正反対である。(『眠られぬ夜のためにⅠ』317頁)
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