語録 37
われわれは勇気と内的平和を祈り求めねばならない。これ以外のすべてのことは、われわれに何の役にも立たない。この場合に、大きな慰めとなるだけでなく、見えざるものに対する信仰をも一層強めてくれるのは、これら(勇気と内的平和)を獲る力でさえ、しばしば明らかにわれわれの霊とは全く異なった霊から与えられるということである。そこでわれわれは、時には不幸のさなかにありながら、世にいう仕合せの中にあるよりも、かえって幸福であり、喜びに満たされるほどである。これが、見えざる世界の実在についての否定しがたい、まことの証明である。(『眠られぬ夜のためにⅠ』314頁)