語録 91
わたし個人としては、来世が存在することを固く信じている。しかし、われわれはそれを明確に想像することがまったくできない。これについての神霊学的な諸報告、たとえば、ウィリアム・ステッドの『ジュリエットの手紙』のたぐいの、最もすぐれたものでさえ、空想か、もしくは病的神経の産物であって、そのまま信じることはできない。ともかく、われわれの人格を精神的および肉体的に形成しており、やがて死によって解き放たれるあるものが―すぐさまか、しばらく失神したのちにか―意識をともなって生き続けるのだ、ということが、わたしには真実らしく思われる。(『眠られぬ夜のためにⅡ』276頁)