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語録 67

 いわゆる「神の探求」については、列王記上第19章(特にその11、12節)にこの上なく見事に描かれている。それには、人生目的に対する絶望や火や嵐がつねに伴いがちである。しかし、正しいものはおだやかな説き勧めの声をもって訪れてくる。だが、パウロのように、かすかな神の声に向かって開かれた耳を獲得するまで、辛抱し抜く者はきわめてまれである。けれども、あらかじめ疾風怒濤の苦悩の時期を経なければ、人の心は十分に開かれることがない。そこで、確固不抜の信念が生じないで、ただ教義の習得と口まねになりがちである。(『眠られぬ夜のためにⅡ』109頁)
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