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語録 54

 人生の意義は、この人生をば、ますます高い目標を追って進むこの次の存在のための学校だと見なさないかぎり、どんな哲学や宗教によっても、十分明らかにはされない。つまり、この学校時代にわれわれは、この地上でまだわが身につきまとう動物的なものを、肉体とともに最後にすっかり脱却して、自由な精神的存在となる用意をしなければならないのである。実際、人間の魂の最奥の願いもやはりそれを目指しているのだが、これに反対するのは悪の力であり、それはあらゆる手段を用いて、他ならぬ人間のそのような感性を妨げようとするのだ。ところで、この地上生活を終る時に、肉体なしに霊的生活をつづけうるほどにまだ十分霊化されていない人びとや、それどころか、精神を失ってただの物質になりさがった人たちは一体どうなるのか、われわれにはわからない。福音書でさえも、これについては明らかにされていない。(『眠られぬ夜のためにⅡ』36頁)
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