語録 7
なにが起ころうと、すべては神の御手から授けられるものと信じ、もはやいろいろと思いわずらうことなく、ただ開いた門を通って行くならば、その人の人生はすでに幸福になりはじめたのである。「神のかたわらにあること」、すなわち人間の魂に神の霊が「宿る」こと、これこそ本当に魂の幸福となるのである。神の霊の宿りは、それをこの世のあらゆる財宝にまして重んじるならば、まだきわめて不完全な魂にも起こりうるが、そういう決意がなければ、もっと完全な魂にもそのことは起こらない。(『眠られぬ夜のためにⅠ』74頁)